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問題 9.1

x=x0x=x_0 での微分可能性

まず、与えられた g(x)g(x) の導関数を計算して、

g(x)=f(x)kh(x)(1h(x))kh(x)(h(x))=f(x)kh(x)+kh(x)h(x)+kh(x)h(x)=f(x)kh(x)+2kh(x)h(x)\begin{aligned} g'(x) &= f'(x) - kh'(x)(1-h(x)) - k h(x)(-h'(x)) \\ &= f'(x) - kh'(x) + \underline{kh'(x)h(x)} + \underline{kh(x)h'(x)} \\ &= f'(x) - kh'(x) + 2kh'(x)h(x) \end{aligned}

を得る。 h(x)xx00h(x) \xrightarrow{x \to x_0} 0 なので、 x0x_0 での微分係数を求める際は f(x)kh(x)f'(x) - kh'(x) のみを計算すれば良い。

さて、P.130の(9.1)式より limxx00f(x)=a(x0)\lim_{x \to x_0-0}f'(x) = a'(x_0) であり、 h(x)h(x) の左微分係数が 00 であることから、 g(x)g(x) の左微分係数は以下の様に容易に導かれる。

limxx00g(x)=limxx00f(x)limxx00kh(x)=a(x0)0=a(x0)\lim_{x \to x_0-0}g'(x) = \lim_{x \to x_0-0}f'(x) - \lim_{x \to x_0-0}kh'(x) = a'(x_0) - 0 = a'(x_0)

次に、P.130の(9.1)式より、limxx0+0f(x)=a(x0)b(x0)a(x0)2\lim_{x \to x_0+0}f'(x) = a'(x_0) - \frac{b'(x_0) - a'(x_0)}{2} であり、h(x)h(x) の右微分係数が b(x0)a(x0)2k-\frac{b'(x_0) - a'(x_0)}{2k} であることから、 g(x)g(x) の右微分係数も以下の様に求められる。

limxx0+0g(x)=limxx0+0f(x)limxx0+0kh(x)=a(x0)b(x0)a(x0)2k(b(x0)a(x0)2k)=a(x0)b(x0)a(x0)2+b(x0)a(x0)2=a(x0)\begin{aligned} \lim_{x \to x_0+0}g'(x) &= \lim_{x \to x_0+0}f'(x) - \lim_{x \to x_0+0}kh'(x) \\ &= a'(x_0) - \frac{b'(x_0) - a'(x_0)}{2} - k(-\frac{b'(x_0) - a'(x_0)}{2k}) \\ &= a'(x_0) - \frac{b'(x_0) - a'(x_0)}{2} + \frac{b'(x_0) - a'(x_0)}{2} \\ &= a'(x_0) \end{aligned}

上記より x=x0x = x_0 で、左微分係数と右微分係数が等しいので、微分可能であることがわかった。

x=x1x=x_1 での微分可能性

x=x0x=x_0の時と同様に、

g(x)=f(x)kh(x)+2kh(x)h(x)g'(x) = f'(x) - kh'(x) + 2kh'(x)h(x)

であり、h(x)xx11h(x) \xrightarrow{x \to x_1} 1 なので、 x1x_1 での微分係数を求める際は f(x)+kh(x)f'(x) + kh'(x) のみを計算すれば良い。

さて、P.130の(9.2)式より limxx10f(x)=b(x1)+b(x1)a(x1)2\lim_{x \to x_1-0}f'(x) = b'(x_1) + \frac{b'(x_1) - a'(x_1)}{2} であり、 h(x)h(x) の左微分係数が b(x1)a(x1)2k-\frac{b'(x_1) - a'(x_1)}{2k} であることから、 g(x)g(x) の左微分係数は以下の様に計算できる。

limxx10g(x)=limxx10f(x)+limxx10kh(x)=b(x1)+b(x1)a(x1)2kb(x1)a(x1)2k=b(x1)\begin{aligned} \lim_{x \to x_1-0}g'(x) &= \lim_{x \to x_1-0}f'(x) + \lim_{x \to x_1-0}kh'(x) \\ &= b'(x_1) + \frac{b'(x_1) - a'(x_1)}{2} - k\frac{b'(x_1) - a'(x_1)}{2k} \\ &= b'(x_1) \end{aligned}

次に、P.130の(9.2)式より、limxx1+0f(x)=b(x1)\lim_{x \to x_1+0}f'(x) = b'(x_1) であり、また h(x)h(x)h(x)=1h(x)=1のまま h(x1)=1h(x_1) = 1に近づくことから、右微分係数が 00 であることがわかる。 これらの事実より、g(x)g(x) の右微分係数も以下の様に求められる。

limxx1+0g(x)=limxx1+0f(x)+limxx1+0kh(x)=b(x1)\begin{aligned} \lim_{x \to x_1+0}g'(x) &= \lim_{x \to x_1+0}f'(x) + \lim_{x \to x_1+0}kh'(x) \\ &= b'(x_1) \end{aligned}

上記より x=x1x = x_1 で、左微分係数と右微分係数が等しいので、微分可能であることがわかった。